当地で私が矯正歯科をメインの治療科目としているのには、2つの理由があります。ひとつめは、患者さまとの長期間にわたる診療を介したおつきあいに深い意義を感じているからです。
矯正治療は完了するまで数年間かかるような治療で、一般的な矯正治療なら最短でも3年ほど患者さまに接していくことになります。つまり、その治療期間を通じて、時間をかけてお口の中の経過観察を行うことが可能となるわけです。一人の患者さまのお口の健康を長くチェックしていけるということ、それが矯正歯科ならではの有意点でもあり、私はそれを重視しています。矯正治療のあとは、定期健診でさらに長いおつきあいが続いていくことも理想的です。実際に、長年通ってくださっている患者さまのなかには、転勤などで遠方へ引っ越しても関係が続いている方が少なくありません。
さらに、来院した患者さまが小・中学生、また高校生の場合、お子さま時代から大人になっていく成長過程を見守っていくことができるのも、私が矯正歯科を専門としている理由のひとつです。高校生のときに初診来院され、矯正治療をスタートした患者さまが、その後も定期健診などで通い続け、やがて結婚。そしてお子さまを連れ、3歳児健診を行うというような親交が続いていくケースがあるのはとてもうれしいことです。こうした患者さまやそのご家族との交流は、単なる歯科医の仕事の領域を超えて、私自身を人間としても成長させてくれるものと感じております。